千鳥の2023年を振り返り。

芸人としてより高いステージに

2023年の千鳥は、かってない高みに達したと言えますね。 27時間テレビのメインMC、NETFLIXトークサバイバー2の成功。 次の若手、次のHOPEというポジションから、吉本の宝になる可能性から、実際の吉本の玉(ぎょく)になりましたね。 27時間テレビのMCの構成は千鳥、かまいたち、ダイアンでした。 この構成、とくにダイアンの起用に「来たな」と思いました。 2023年においてかまいたちは十分に認知されていますが、ダイアンはそうでもない。
なので、この機に千鳥の盟友であるダイアンを一気に認知させ、将来の千鳥体制を担うための「名が知れる」という資格を得させたのではないかと考えています。 芸人がテレビで認知され、大活躍するとステージは新番組の柱、MCとして番組の価値を上げ続け維持させ続けることが問われます。 そして、テレビ番組のMCとして必要なのが、気心の知れた芸人仲間だとおもいます。 ある程度ステージが高くなってきたら、コンビが面白いかどうかだけではなく、連携プレーがどれだけ素晴らしいものか?
面白化学反応を確実に起こすことができるかという、ネタが面白い、平場が面白いというようなわかりやすい次元を超えるものが求められてきます。 つまり、本当に面白いテレビ番組というのは複数人による連係プレーの最たるもので、アカペラというよりはオーケストラのようなものになります。 千鳥のような存在は、本人が面白いことは第一に、笑いのパスを出す、笑いのきっかけの回数を増やすという最もレベルの高い仕事を求められます。 笑いのパスのやり取り、これには、パスを出す方も受ける方も長い関係性があり、笑いのスキルが高いことが重要です。 そういう意味で、27時間のMC構成がかまいたち、ダイアンがサイドに起用されたのです。 大悟が番組でよくいろんな若い芸人と飲んだり食事したりしているエピソードを話しています。 このことも、パスのやり取りができる関係性をより強く作るためにプライベートでも関係をつくっているのでしょう。 チャンスの時間の「ノブの好感度を下げよう」も素晴らしい企画だと思います。 好感度が高くなりすぎると、リスクが増え将来の不測の事態が起きた時、リスクが大きくなってしまうという番組運営サイドの懸念を今から払拭しているように見えます。
このことで、より気合の入った番組、巨大なスポンサーがついた番組などでも千鳥を軸にキャスティングしやすくなるのではないでしょうか。 そして、ダウンタウンと同様に、テレビでのネタの披露、単独ライブが行われないことなどグレードが上がることでファンとしては、ちょっとさみしいオペレーションもおこなわれているのかも。 ダウンタウン勇退後の吉本帝国の柱、それは千鳥で間違いないと思います。 おそらく、このクラスを急に準備することはできないですから。 その昔、千鳥がこのステージに来るには「雨上がり決死隊」の存在を超えることが出来ず、千鳥が帝国の頂点に達するのは難易度がかなり高いとファンながらやきもきしていました。 しかし、事実は小説より奇なり、雨上がり決死隊の宮迫博之が例の事件で吉本を離脱、雨上がり決死隊は解散。 このニュースを知ったとき、天は千鳥に味方していると驚愕しました。 2013年のTHEMANZAIではウーマンラッシュアワーが優勝し、いろはに千鳥で大悟がウーマンラッシュアワーについて、悔しさをにじみだしたコメントをしています。 しかし、ウーマンラッシュアワーももういません。 お笑い天下人の欄に千鳥の名札が釘で止められた年、それが2023年です。